『天穂のサクナヒメ』レビュー評価! お米の魅力を再発見しよう

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こんにちは、らむねこ(@ramuneko96)です!

2020年11月に発売された、令和の米騒動とささやかれる『天穂(てんすい)のサクナヒメ』を実際にプレイしてみました。

本格的な米作りシュミレーションが楽しめると聞いていましたが、面白いのはそれだけではなく、爽快なアクションや心にグッとくる物語などさまざまな要素がつまったゲームでした。

サクナヒメを詳しく知りたい方に向けて、

  • あらすじや登場人物の紹介
  • ゲームの特徴(稲作やアクションなどについて)
  • やり込み要素

などゲームの内容を紹介しつつ、レビューや評価をしていきます。

ゲーム購入を決めるさいの参考になれば幸いです。なお、ストーリーの詳細なネタバレはありません。

目次

稲作シュミレーション×鬼退治アクションの個性的なゲーム

サクナヒメは、2Dのアクションと3Dの稲作シュミレーションが融合した、これまでにない斬新なゲームです。

日本人の主食であるお米を題材にしていますが、実際にどんな工程を経て生産されているか知らない方も多いのではないでしょうか。このゲームをプレイすると、そんな馴染みのあるお米の作り方を知ることができます。

サクナヒメにおける稲作体験はとても奥深いもので、稲作の工程だけではなく、お米の魅力を再認識できる素晴らしいゲームとなっています。

作品情報

ジャンル和風アクションRPG
開発えーでるわいす
メーカーマーベラス
対応ハード・Nintendo Switch
・PlayStation4
・Steam
配信日2020年11月12日
価格・通常版 - 4,980円+税
・限定版 - 6,980円+税
プレイ人数1人
その他セーブデータお預かり対応(Switch)

▼公式トレーラー

サクナヒメのあらすじ

両親が残した財を食いつぶしながら、神界でぐーたらして日々を過ごしていたサクナ。

ある日、訳あって人の世から逃げてきた5人の人間が神界に迷い込んでしまう。その一行を天浮橋(あまのうきはし)で見つけたサクナは、引き返すように命じるも、食料を求めた人間たちは神の都へ侵入する。

都からつまみ出そうと人間たちを追いかけるも、途中で酒や米がある蔵に火をつけてしまい、貯蓄品もろとも蔵をぶっ飛ばしてしまう。

大失態をおかしたサクナは、主神に責任をとるよう命じられる。その内容は、人間とともに鬼島という離島へおもむき、なぜ島に鬼が出るのかを調べてくるというもの。

鬼島に住み着いて責務を全うするまで、事実上の追放となった。

泣く泣く出発したサクナは、かつて母親が住んでいたという島の拠点に住み、米作りや鬼退治に励むことになる。

物語は起承転結がしっかりとしていて、とても分かりやすい内容でした。

コミカルでクスッと笑えるような場面かと思えば、心にグッとくるような感動する場面も多々あり、最後まで飽きない展開です。

登場人物

主人公であるサクナヒメは、両親に武神タケリビと豊穣神トヨハナを持ち、両方の資質を受け継いでいる高貴な神様です。

見た目は小柄でかわいらしですが、わがままでおてんばな一面があります。母親から受け継いだ羽衣と、高級な絹でできた着物を身につけています。

苦労を知らないサクナですが、物心つかないうちから両親が不在のため、代わりにタマ爺というおじいちゃんに育てられてきました。

タマ爺は、サクナヒメにおいてマスコットキャラクター的な立ち位置で、つねに舌が出ているのがかわいらしいです。

サクナの親友?であるココロワヒメは、背に大きな歯車を携えているのが特徴的な神様です。

とても頭が良く、さまざまな物を作る発明家。

クールな見た目と声ですが、性格はどこか控えめな感じです。性格や見た目、行動など、サクナとは正反対のキャラクターです。

人間のキャラクターはみんな素朴な見た目で、プレイ前は地味だな〜という印象。

しかも、田右衛門(たうえもん)は不器用すぎるおっさんで、きんたはひねくれた性格の少年といったように短所が目立ちます。

ですが、進めていくうちにそれぞれの人間性が成長していき、段々と愛着がわくので不思議です。

イヌやネコなど色々な動物も登場!

ストーリーを進めると、拠点にさまざまな動物が増えていきます。

犬や猫だけでなく、田んぼの虫を食べてくれる鴨、さらには土を耕してくれる牛なんかも登場します。

これらの動物たちが、拠点を賑やかにしていて本当に癒されます。犬と猫は、なでたり抱っこしたりといった細かいモーションも。

ゲーム内では時間が流れている

サクナヒメは四季が設定されていて、時間の流れとともにゲームを進めます。だいたいの時間や四季は、画面右上の部分で確認できます。

春夏秋冬によって、さまざまな姿を見せてくれる風景は美しく、いつでも拠点から眺められてほっこりしますよ!

さらに、四季に合わせてBGMも変化します。例えば、夏は陽気で楽しげな雰囲気、冬は寒い厳しさを表すような雰囲気といった感じ。

BGMは昼と夜でも違うので、そのときの時間や四季を存分に感じられます。

月がきれいですね

時間を進めたい場合は、1~6時間のあいだ家の縁側で休憩することで経過させられます。

休憩中の様子は毎回ちがうもので、サクナ1人のときもあれば、みんなで賑やかに休憩するときも。毎回違うシーンを見られるのも、ちょっとした楽しみです。

1日の間隔はそれほど長くなく、四季はそれぞれ3日ずつしかないので、次々と季節が移り変わっていきます。

その短い1日で、米作りや鬼退治などすることがたくさんあるので、けっこう忙しい感じです。

あれもしたい、これもしたい!とせわしないから、そのおかげで飽きずにゲームを楽しめるのかも

稲作について

メインである稲作は、拠点である家の前の田んぼでおこなう作業です。

サクナヒメの強さは、お米の格(レベル)とつながっています。そのため、稲作をしてお米の格を上げれば上げるほど、サクナヒメの力も強くなっていきます。

お米の品質は6つに分かれていて、量・味・硬・粘・美・香がそれぞれパラメータに反映されます。

量はHP、味は攻撃力など、それぞれサクナヒメの能力値に連動しています。

お米のレベル=サクナのレベルという感じだね

稲作の作業が奥深い

米作りは、まず冬の時期におこなう田起こしや種籾選別(いい種と悪い種を分ける作業)から始まります。

田植えの作業をして、お米の分けつ期・出穂期と稲がすくすくと成長していきます。収穫後、稲架掛けという作業で稲を乾燥する作業も。

周りの環境音を聞きながら、のんびりと作業するので癒されますよ!

そのあと脱穀して籾摺りをおこなうのですが、籾摺りの作業具合でお米が玄米・分づき米・白米へと変化します。

この一連の流れを、冬から秋にかけて繰り返していきます。

作業がめんどうな場合は、ほかのキャラクターに任せることも可能。ただその場合は、お米の品質が下がってしまうので、なるべく自分で作業したほうが良さそうです。

米作りは天気や肥料、水の分量などさまざまな要素がお米に影響し、とても奥深いものです。お米の病気や害虫などのパラメータも存在するため、しっかりと確認しながら対処していかなければなりません。

ただ、田右衛門が米作りの最低限の知識を教えてくれるので、それに従っていればある程度のお米は作れます。

稲作の難易度の変更もできるよ

爽快な2Dの和風アクション

サクナヒメのもうひとつの醍醐味であるアクションは、拠点の周りにあるダンジョンを探索して、鬼退治をしていくというもの。

通常攻撃と武技(必殺技)での攻撃に加え、羽衣を伸ばして相手の背後にまわったり攻撃を回避したりしながら敵を倒します。

そのさい、敵をぶっ飛ばして周囲の敵を巻き込んだり、うまくコンボを繋げて次々と攻撃を繰り出したりと、アクションはかなりの爽快感があります

か・い・か・ん

戦闘が難しいと感じたら、メニューから戦闘の難易度をいつでも変えられます。アクションが苦手だという人も安心してプレイできますよ!

武技や羽衣技はメニューから変更可能で、10種類以上あります。自分の使いやすい技をセットしたり、攻略状況からその都度セットする技を変えたりと、戦略的要素も。

素材を集めて装備品を作る

サクナヒメには、装備という概念もあります。

装備するのは、片手武器・両手武器・衣・笠・面の5つ。それぞれの装備品には、戦闘や収集などに役立つスキルや、枝魂(スキルのたま)をつけるための空きスロットがあります。

身につける装備品によって得られる効果が全く違ってくるため、目的別に装備を考えながら攻略していくのはなかなか面白いです。

素材を集めて装備品を作ったり、スキルを考えてつけたりと少しモンハンっぽい要素だなと感じました。

夕食を食べて能力値をアップさせる

基本的に、1日1回みんなで囲炉裏をかこんで夕食を食べます。

献立は主食・汁・菜・菓子・飲物の5種類あり、それぞれ自分の好きな内容に変更が可能です。献立を作るには食材が必要で、ダンジョンに落ちている野菜を拾ったり、敵を倒して肉を手に入れたりして揃えます。

この食材、なんと消費期限が設定されていて、期限をすぎると傷んでダメになってしまいます。ゲームとはいえ、作りこまれていて妙にリアル!

使い切れない食材は、加工品や田んぼの肥料にまわすなど工夫が必要です。

っていっても、毎回腐らせちゃうんだけどね

食事をとるとサクナの能力が一時的にあがり、さらに献立によって特殊な効果が発動します。また献立には旬があり、旬と同じ季節に食べると効果がいつもよりあがるといった仕様も。

ダンジョンの攻略には、夕食が必要不可欠です。

それぞれのキャラクターには食の好き嫌いもあり、献立によって食事中の反応が変わるといった細かすぎる演出があります。また、食べている最中に始まるイベントもあります。

食事中のシーンはスキップできますが、キャラクターの様子やサクナヒメの世界観などを知れるので、見逃さずに全部チェックしたくなりますよ!

充実のやり込み要素

物語を進めていくと、天返宮というやり込みダンジョンが登場します。

ステージごとに大量の敵と戦闘していくダンジョンで、なんと全部で300層のステージが天返宮が現れたらすぐにダンジョンに入れますが、全クリするまで61層以上は進めないため、クリア後に攻略していきます。

300層もあったら飽きそう…と思いますが、大量の敵を次々と倒していくアクションはかなり爽快感があり、層を進むごとに敵の強さも少しずつ上がっていくので、とてもやりごたえがありますよ!

天返宮は、大量の素材の入手や武技のレベル上げにも最適です。夜に潜ればレアな素材が手に入ったり、100層以上では強い装備品が確率でドロップできたりと、楽しみながらやり込めます。

害虫駆除のミニゲーム

アブラムシくんを退治するという、やり込み要素のミニゲームもあります。

物語の後半に解放されるこのミニゲームは、とある樹に群がってくる大量のアブラムシくんを撃退するという設定です。

樹には耐久値があり、アブラムシくんの攻撃を受けるたびにゲージが減っていきます。ゲージがゼロになるとゲームオーバーとなるため、ただ倒していけばいいという天返宮とは異なります。

100のステージ数があり、一定数クリアしていくごとに素材や装備品の報酬をゲット!

虫といっても、見た目はとても可愛いのでご安心を。

【まとめ】全体的な評価

手塩をかけてお米を作るシュミレーション要素と、島の鬼を退治する爽快アクション要素が合体したサクナヒメは、今までにないゲーム体験ができる神ゲーだと断言できます

さらにキャラクターのかわいさや、趣のある和の雰囲気、各場面にマッチしたBGMなど随所にこだわりが感じられました。やればやるほど、サクナヒメの世界にどっぷりとはまってプレイできます。

ストーリも面白く、このあとの展開はどうなるんだろうとワクワクしながら楽しめました。終盤からエンディングにかけての展開は、特に涙が抑えきれず…。

心にぐっと響くエンディング曲もたまりませんでした。

こんな良作ゲームを、製作者さんは少人数で5年半もかけて作ったそうで、驚きを隠せません!

製作者さんって、もしかして…神?

普段食べ慣れているお米は、身近すぎてあまり意識して考えるようなものではなくなっていましたが、このゲームを通していかに稲作が大変なのか、魅力的な食べ物なのかということを改めて再発見できました。

とても面白いゲームなので、迷っている方はぜひプレイしてみてくだい!

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