猫になれる『Stray(ストレイ)』レビュー。小さな体で退廃美な世界を大冒険!

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こんにちは、らむねこ(@ramuneko96)です!

小さな猫がサイバーシティを冒険するという、猫好きにはたまらないアドベンチャーゲーム『Stray(ストレイ)』。猫の可愛い仕草を楽しめるだけでなく、ときには危険な場所を探索したり、ロボットとの交流にほっこりしたりと様々な要素が含まれています。

たんなるお散歩ゲーかと思ってたけど、意外とストーリーが奥深くて感動するよ。

一時期、SNSでかなり話題になった本作のプレイレビューをご紹介します。ストーリーのネタバレはありません。

どんなゲーム?
  • 猫を操作してサイバーシティを探索する謎解きアドベンチャー
  • 笑いあり涙ありの奥深いストーリー
  • 控えめなボリュームなのに満足感がすごい
目次

猫×サイバーパンクな世界観の『Stray』概要

『Stray』は、フランスを拠点にする制作チーム「Annapurna Interactive」が手がけた作品です。人よりも猫の数の方が多い職場とのことで、本作は猫のビジュアルや動作を細部までこだわって作られています。

ちなみに、主人公の猫のモデルとなったのは「Murtaugh」という元野良猫だそうです。
かわいい……

出典:PlayStation.Blog

主人公である猫は、仲間からはぐれてひとりぼっちになります。迷い込んだのは、衰退した近未来的な街。そこから脱出するために、「B-12」という小型ドローンと協力して、謎を解きつつ冒険してくストーリーです。

”stray”は「道に迷う」とか「仲間とはぐれる」という意味があるよ。

ごちゃごちゃして入り組んだ街、ネオンがギラギラと輝くストリートなど、作りこまれたグラフィックで退廃美を思う存分楽しめます。冒険する場所はチャプターを進むごとに変化していくので、最後まで飽きずにプレイできますよ!

猫特有の仕草が可愛すぎる

まず感じたのが、猫のしなやかな動きがゲームによく反映されているという点。走ったり、寝転がったり、さらには耳がピクピク動いたりという細かい部分まで再現されています。なめらかに動くので、動作に違和感はまったく感じられませんでした。

爪を研ぐ、水を飲む、寝る、など様々な猫の仕草をいたるところで楽しめるのも嬉しいポイントです。○ボタンを押すと「ニャー」とかわいい鳴き声を発することもできちゃいます!

すべてが可愛くて癒されます!!!

爪を研ぐ際はコントローラーのLRボタンを交互に押しますが、PS5ではボタンを押すときに反発力を感じられました。

小さな体を生かしてのアクションが面白い

小さな体で狭い場所を通ったり、高低差のある場所をジャンプしたり、細い鉄骨の上を歩いたり。猫ならではのアクションを、猫視点で体験できます

バケツに入って高所から低所へ降りていく移動方法は、かなり可愛い……!!

基本的には癒されながらプレイできますが、ときには危険な場所を探検する必要があります。敵に追いかけられるので、攻撃されないように走り回る場面はかなりハラハラさせられました。ゲームオーバーになることもあるので、どこを通ればいいのか考えて走り抜けなければなりません。

敵との鬼ごっこは、けっこうスリルがあるよ

光を出しながら辺りを監視する、ドローンのような機械の敵もいます。この光の範囲に入ると見つかってしまい、ひつこく追いかけて攻撃してくるので注意! 置かれている段ボールに入ってやり過ごし、タイミングを見計らって突破するのはスパイ猫になった気分でした。

謎解きはちょうどいい難易度

周囲を見渡しつつ謎を解いて進んでいきますが、謎解きはそれほど難しくなくサクサク進められます。物を使った謎解きが多く、ドラム缶の中を歩いて転がるといった場面も。

道中、壁に矢印が書いていることがあるので、迷ったときは周囲をよく観察することで道が開けます。

迷わず進めるから、こういった要素は親切で良かった!

また、主人公の猫は「B-12」と名乗る小型のドローンと出会います。この「B-12」は、猫の良き友達として力を合わせて進んでいくので、とても心強い存在です。次に何をするか分からなくなったとき、「B-12」話しかけることでタスクを確認できます。

ロボットとの交流に心が温かくなる

サイバーシティに人間は存在せず、AIで進化したロボットたちが暮らしています。ロボットといってもそれぞれの個体に個性があり、機械的で冷たい感じはまったくありません。むしろ人間らしさを持つロボットばかりで、AI技術が発展したら将来こんな感じになるのかなぁなんてことを考えさせられました。

現状の生活に満足しているもの、ひねくれているもの、足元をスリスリすると目がハートになるもの。ロボットの性格や行動は、本当に多種多様で面白いですよ!

そんなロボットの近くで、丸くなって一休みできるスポットがいくつかあります。猫がゴロゴロと喉を鳴らしている音を聞きながら心地よいBGMに包まれるので、癒し効果はなかなかのもの。ロボットとの交流でほっこりしつつ、”ごろ寝スポット”でもぜひ癒されてみてください。

心に響くストーリー、緻密なグラフィックに引き込まれる

「迷い猫がサイバーシティから脱出するため、謎を解きながら探索する」というあらすじからは予想できないほど、『Stray』のストーリーは奥深いものです。

世界観の大事な背景はあまり語られず、その事実の側面を少しずつ知っていくような多少のはがゆさがありました。ですが、プレイヤーが自由に考察できる余地が残されているのは、想像が膨らんで楽しめるのでいいかなと思います。

そして、物語の最後でグッと引き込まれます。心を揺さぶられる感動シーンに、不覚にも号泣してしまいました……。詳しいことは言えませんが、これからプレイする人には、猫とロボットという異種族の温かい友情を存分に感じてほしいです。

そんなストーリーを引き立てるグラフィックは、どこを切り取っても細部まで作りこまれています。ゲーム中に探索する街の外観や建物の中、置かれている小物など。一見ごちゃっとする見た目ですが、それが逆に没入感を高めている感じがしました。どこを歩いていても、見栄えする綺麗なグラフィックを楽しめます。

また、ゲーム中にときどきムービーが流れます。といっても、適所に必要最低限のムービーが入る程度なので、テンポが悪くなることもなくサクサク進めました

控えめなボリュームだが満足感は十分

初プレイしてクリアを迎えるまで、約7時間ほどでした。

ストーリー自体のボリュームはそれほど多くありません。ですが、作りこまれたグラフィックによる没入感、猫ならではの動きを体験できる操作、敵から逃げるときのハラハラ感、奥深いストーリーと、とても満足感の高いゲームでした。

トロフィー獲得にからむ収集要素もあるので、それを含めるとボリュームは手ごろでちょうどいいと思います。

猫が傷つくのを見たくない人は注意

敵に追いかけられているときや見つかってしまったとき、猫が攻撃を受けてゲームオーバーになることがあります。猫が攻撃される描写をみると、なんだかすごく可哀そうで悲しい気持ちに……。

やばい!やめてっ!やめてー--っ!!って声が出ちゃう

なぜか、人間が主人公のときより残酷で可哀そうに思えるんですよね。笑
ゲームオーバーになるかどうかはプレイヤーの腕次第なので、猫が傷つくのを見たくない人は、周囲をよく見ながら頑張って攻略しましょう!

【レビューまとめ】『Stray』は悪い部分がほぼない神ゲー

本作はインディーゲーム扱いですが、様々な要素が絡み合った高クオリティなゲームだと感じました。

悪い部分は特にありませんでしたが、しいて言えば、可愛らしい猫の瞬間を切り取れるフォトモードがあるとなお良かった。フォトモードがあれば多分、永遠に写真を撮ってる気がしますが……。笑

個人的には、Stray2が出てほしいと思うぐらいお気に入りのゲームになりました。猫好きはもちろん、心温まる感動的ストーリーを体験したい人もぜひプレイしてみてください。

ゲーム概要
  • メーカー:Annapurna Interactive
  • 価格:<ダウンロード版>3,520円(税込)
  • ジャンル:アドベンチャー
  • 配信日:2022年7月19日
  • 対応ハード: PlayStation 5、PlayStation 4、Microsoft Windows、Steam
  • PlayStation公式サイト
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