こんにちは、らむねこ(@ramuneko96)です!
『歪みの国のアリス』の全15種類のエンディング内容や、解説・考察をまとめています。内容を思い出したり、どういう意味なのか確認したい方は参考にしてください。
なお、トゥルーエンドについては、ストーリーの流れが分かりやすいように時系列順に記載しています。
掲載している画像は、すべてSwitch版『歪みの国のアリス~リコレクション』内のものです。
【エンディング1】仲間はずれ
チャプター3、雪乃との会話の選択肢で「行かない」を選ぶ
雪乃にファストフード店に誘われるも、断る亜莉子。
チェシャ猫の制止をも振り払い家に帰ると、悲惨な姿になった母親と武村さんがにこにこと笑っていた。周りに救いを求めるも、街中は死体だらけになっていた。
誰もいないことに寂しさを感じた亜莉子は疎外感にさいなまれ、ひとりぼっちは嫌だと自らの命を絶つ。
【エンディング2】幸せのブルー
チャプター4、選択肢「青い土管に入った」を選ぶ
青い土管を選んで進むと、途中で「あおーくなーれ……」と声が聞こえる。
「あおはしあわせ えいえんのいろ」という言葉のあと青いナイフに触れると、全身から血が溢れ、自分が空になっていくのを感じる亜莉子。
土管を出たあと、公園で泣いている女の子に出会う。悪いことをしていないのにぶたれる日常を悲しむ女の子に、「あなたも幸せにしてあげようか」と提案する。
目を輝かせる女の子に対し、亜莉子は微笑みながら、後ろ手に持っていたナイフを確かめた。
【エンディング3】赤い猫
チャプター5、チェシャ猫との会話の選択肢で「芋虫を信じる」を選ぶ
帽子屋たちを殺したのかとチェシャ猫に問いただす亜莉子。否定しないチェシャ猫に激昂するが、アリス以外は必要ないと告げられる。
僕だけのアリスが欲しいと言うチェシャ猫にとまどっていると、亜莉子は首を牙で噛みつかれ、食べられるのだった。
その後、雪乃の前に現れた灰色の猫がにんまりと笑う。
もう誰にも傷つけさせない。「僕のアリス、僕の中で永遠の夢を」
【エンディング4】僕のアリス
チャプター5、チェシャ猫との会話の選択肢で「チェシャ猫を信じる」を選ぶ
チェシャ猫が帽子屋たちを殺したのかと不審がるも、いつも味方してくれる存在を疑う自分に愚かさを感じる亜莉子。
すると、「シロウサギは放っておいていいところに行こう」とチェシャ猫に提案される。
アリスの意思を超えられないはずのチェシャ猫が自分の意見を言うのは、”世界の天理”が崩れて二人の鎖が切れてしまったからだという。
悪いことはもう起きないから、シロウサギは忘れようとなだめるチェシャ猫。
「きみが望むのなら、忠実な猫を演じよう。そのためなら僕は何でもする。」と優しい狂気を見せるのだった。
解説・考察
世界の天理とは、物事の正しい在り方を意味しています。つまり、チェシャ猫は亜莉子の意思を超えることなく、真実へと導く存在であることが自然の道理なのです。
しかし、時間くんを探さずに女王のお城を出てしまったことで二人の関係性(鎖)が崩壊し、チェシャ猫は亜莉子に自分の意見を言うことができるようになりました。
チェシャ猫が言った「いいところへ行く」は、これからは悲しいことが起こらないように、真実から遠ざかり現実逃避をすることを指しているのではと推測できます。
【エンディング5】無視の代償
チャプター5、時計のアラームを無視し続ける選択をする
身体に違和感を感じつつ、目覚まし時計の音を何度も無視し続ける亜莉子。繰り返される時間を進み続け、なんとか階段を登りきって部屋に出る。
すると女王に見つかってしまい、亜莉子は鎌で首を切断されてしまうのだった。
【エンディング6】フードの中
チャプター5、チェシャ猫のフードの中を「見る」と選択する
チェシャ猫からの警告を受けるも、好奇心に負けてフードの中を覗いてしまう。
その後、完全に正気を失ってしまった亜莉子。ふらふらと駅前を歩いているのを、学校の女生徒たちが噂していた。
さまよい歩く亜莉子は、切断された猫の首を大事そうに抱えているのだという。
解説・考察
チェシャ猫の素顔が見れると思いきや、亜莉子が正気を失ってしまうという少しがっかりするエンディング。
亜莉子がチェシャ猫の顔を見ておかしくなったのは、ビックリするほど怖い顔だったのか、はたまたイケメンだったのか……。あなたはどんな顔を想像しましたか?
というのはさておき、チェシャ猫のフードの中は、亜莉子の心を破壊してしまうような秘密があるのは間違いありません。
【エンディング7】黒こげの天使
チャプター7、選択肢「わたしなんかいなければよかったのに」を選ぶ
「私のせいでお父さんは死んだの」
火事の事故で、自分が生き残ってしまったことを嘆く亜莉子。
自分さえいなければ……そんな考えにあることを思いつき、チェシャ猫をきつく抱きしめて、息の根を止めてしまう。
その後、お母さんが亜莉子を出産するも、死産だった場面にさかのぼる。生まれたときから黒こげになっていた現実は、亜莉子の願望が叶った証だった。
黒いドレスを身にまとった女王は、黒こげの亜莉子を抱いて闇に消えていく。
亜莉子の願いは、両親に笑っていてほしい、ただそれだけだった。
解説・考察
黒いドレスを着た女王を見られる唯一のエンディング。亜莉子が両親のことを考え「自分さえいなければ」と願ったことで、出生前にタイムリープしてしまいました。
黒こげで生まれてきたのは、父親が遭うはずだった火事を亜莉子が意識していたのではないかと思います。
女王が黒ドレスを着ていた理由は、「炎で焼けて衣裳が黒くなった」「亜莉子が亡くなったので喪に服している」の2つの意味が想像できます。
【エンディング8】暗闇の歌
チャプター8、選択肢「雪乃を信じる」を選ぶ
給湯室に隠れていた亜莉子は雪乃を信じ、隠れることをやめ、雪乃のもとへ駆け寄る。突然病院内が停電したため、雪乃とともに病院の外へ出ることに。
階段を下っていると、不安がっているはずの雪乃が歌を歌っていた。それは、シロウサギが歌っていたものだった。
もはや雪乃ではない声を発する人物は暴走し、亜莉子の命を力づくで奪うのだった。
【エンディング9】ヒトガタ
チャプター8、選択肢「雪乃を信じない」を選ぶ
給湯室に隠れていた亜莉子は、雪乃の存在に違和感を感じ通り過ぎるのを待つ。
反対方向のエレベーターへと向かうも、到着したエレベーターには緋色のエプロンドレスをまとった人形が置かれていた。
直後、「迎エにキたよ」という背後からの声とともに、背中に強く鋭い衝撃を受けてしまう。
病院で働く瑞枝がゴミ捨て場にやってくると、ゴミ山を必死にひっかく灰色の猫を発見する。猫が取り出そうとする物を引っ張ってみると、それは60センチほどの人形だった。
足元にまとわりつく猫に足が当たると、なんと猫の首がゴロンと落下。驚いて逃げる瑞枝をよそに、猫の首は人形の頬を力なくなめて、目を閉じるのだった。
【エンディング10】ご褒美
チャプター8、選択肢「シロウサギの手をとった」を選ぶ
抑えきれない歪みによって、雪乃はシロウサギへと姿を変える。シロウサギの手をとると、お腹の痛みが引いていき、シロウサギの顔が大きく歪む。
今まで歪みを吸い取ってくれていたのだと理解し、亜莉子は幸福すぎる感情に包まれる。
アリスを求めるシロウサギに、自分の血肉をご褒美として差し出すのだった。
新人看護師の真由子は、解剖室から不審な音が聞こえたため中を覗く。すると、セーラー服の少女が赤い肉塊に包丁を突き立てていた。
恐怖におののいた真由子は、悲鳴を上げて逃げ出すも少女に捕まってしまう。
「アナタノ……ウデヲ、アシヲ、クダサイ」。アリスを手に入れたのに歪み切った少女は、「アリス」を叫び発狂する。
解説・考察
亜莉子の歪みを、今までシロウサギが吸い取ってくれていたのが分かるエンディングでした。
しかし、求めていたアリスを手に入れたにも関わらず、これまでの膨大な歪みによってシロウサギは完全に崩壊。
関係のない現実世界の人をも手にかけてしまうので、同じ病院内の他の人たちがひどい目に合わないか気になるところです。
【トゥルーエンド】思い出のにおい
チャプター8、最後の選択肢で「叔父さんの声だった」を選ぶ
由里が幼い亜莉子の手を引いて、家を出ていく過去を思い出す康平。姉のSOSを見捨てた自分に罪悪感を感じていた。
亜莉子に現実に引き戻されると、恥ずかしそうに「叔父さん」と呼ばれ驚くのだった。
これまで名前で呼ばれていたことを指摘すると、アリスと呼ぶ叔父さんも悪いと言い返される。
過去に自分のことをアリスと言っていたことを伝えられた亜莉子は、昔白い花を一緒に見ていたのが叔父さんだと気が付く。
康平もまた、亜莉子とウサギさんのお話をしていた過去を思い出していた。姉の力になれなかった罪悪感を心に秘め、亜莉子に不安感を抱かせまいとするのだった。
解説・考察
亜莉子と叔父さんの過去のやりとりが垣間見えるエンディング。
姉である由里の異変を感じたのに、手を差し伸べなかった自分を「叔父さん」と亜莉子に呼ばれ、康平は罪悪感を感じていました。
しかし、そんな気持ちを悟られないようにする姿勢からは、亜莉子に対しての優しさが感じられます。
【トゥルーエンド】微笑む男
チャプター8、最後の選択肢で「誰の声か分からなかった」を選ぶ
退院の日、武村さんのいる病室を訪れる亜莉子。慰謝料を請求しない武村さんに対して罪悪感を抱くが、武村さんはお金はいらないときっぱり返事をする。
さらに真剣な表情で「僕の娘にならないか」と言う武村さんに対し、亜莉子は驚きを隠せない様子。
戸惑っていると病室に叔父さんが訪れ、亜莉子に先に戻るよう促す。
武村さんは弟の存在を知らなかったにも関わらず、姉と弟の血がつながっていないことをなぜか知っていた。
なぜ姉と結婚しようと思ったのか聞くと「好きになったからに決まってるだろう」。誰を、という問いに対し「おかしなことを聞くんだね」とにっこりと微笑むのだった。
解説・考察
武村さんは亜莉子に対し、「慰謝料などのお金はいらない」「誰も恨んでいない」、さらに「僕の娘にならないか」と発言。
一見、亜莉子のことを心配する心優しい人物に感じます。しかし、衝撃的な事件の当事者であるにも関わらず、加害者の娘にこれほど優しくできるのは違和感があります。
叔父さんが「誰を好きになったのか」と怪しんだのは、武村さんが実は、姉ではなく亜莉子に恋愛感情を抱くロリコンだと感づいての発言だったのでしょう。
【トゥルーエンド】猫を連れて
チャプター8、最後の選択肢で「チェシャ猫の声だった」を選ぶ
予定の時間よりも少し早く家を出た亜莉子。消えたチェシャ猫に寂しさを感じていると、突然猫の声が聞こえて驚く。
普通の猫だったので少しがっかりして、撫でながらチェシャ猫への文句を漏らす。すると、背後にチェシャ猫が現れぽかんとする亜莉子。
チェシャ猫の首を持ち上げると、安心感のある不思議な感覚に包まれる。それが、シロウサギと同様、亜莉子の歪みを吸い上げているのだと気づいた。
同時に、シロウサギが砕ける悲しい音を思い出し、もうこんなことはしないよう懇願する。
それでは存在価値がないと言うチェシャ猫に対し、「あなたの存在はわたしが生きることを願っている証」だと説得すると、にんまり顔に変化する。
歪みの国の住人達のためにも、幸せになっていくと心に誓い、新しい家族のもとへ出発するのだった。
解説・考察
トゥルーエンドの中で唯一、歪みの国の住人が亜莉子の前に実物の姿を現した場面です。
亜莉子の前向きに生きていく決心が、亜莉子とチェシャ猫を強く結びつけているのだと分かります。
チェシャ猫は今後、苦楽を共有するパートナーとして亜莉子をずっと見守っていくと考えると、とても心強い存在ですね。
【トゥルーエンド】ウサギのお守り
チャプター8、最後の選択肢で「雪乃の声だった」を選ぶ
病院のベッドで、少し前に体験した惨劇の悪夢を何度も繰り返し見る亜莉子。
悪夢に沈みかけるたび左の甲が強く痛み、現実世界へ引き戻されて、そのうちだんだん悪夢を見なくなっていった。
叔父さんの家に引っ越すことが決まり、不安もあるけど悪いことばかりではないと前向きになる。
車で出発しようとする際、手の甲にできたV字型のやけどを叔父さんに心配される。
しかし、二度と会えないシロウサギが今でもそばにいてくれることを感じ、安心感に包まれるのだった。
【トゥルーエンド】真実の横顔
チャプター8、最後の選択肢で「お母さんの声だった」を選ぶ
お母さんの葬儀と埋骨式を終えて寺に戻ろうとすると、1枚のトランプが足元に落ちてくる。ハートのクイーンのカードに、女王を連想する亜莉子。
「真実はひとつにあらず」という赤い文字が浮かび上がる。近くの墓石に小さなガラスの箱が置いてあるのを見つけるも、触れた瞬間に滑り落ちて砕けてしまう。
中から白い光があふれると、あの夜の悲劇が再現された。
亜莉子を守ってとシロウサギに包丁を差し出した母親、そして包丁を受け取って母親の喉を切り裂くシロウサギ。
「お母さんはあなたを苦しめたけど、それでもアリスを愛していたことも真実なの」
女王の言葉で、お母さんなりに自分を愛してくれていたのだと亜莉子は気づく。
解説・考察
手を上げたりして亜莉子を傷つけていた母親ですが、じつは亜莉子を愛していたことを女王によって気づかされるエンディング。
亜莉子にしか見えないはずのシロウサギが母親にも見えたのは、「亜莉子を助けたいという藁にもすがる想いが、シロウサギを呼び寄せた」「母親もかなり心が歪んでいたので歪みの国に干渉できた」「亜莉子が一大事なので、シロウサギが守ろうと母親の前に出現した」など考察ができます。